人肌も冷めた薄情が
此の世の其処等で泣き喚く
縁の糸絡んで縺れた
此の世と彼の世の狭間にて
息切れて詰んだ 僕等の前途を
誰が轢き殺し 誰が引き取る
何かは僕等を繋ぎ
何かは僕等を引き千切る
何かしら奄々に
吹き浚われそして尽きて
其れでも人は懲りずに
鮮やかな嘘に染められて
そしてまた繰り返す
時折 物憂げな人演じ
其処いらの冷めた薄情が
今日も手招きしてる此の街
人伝の何某が燃えて
為す術無く波間に消えた
正気無い笑みが 御沙汰を下して
今宵の肴に誰が成るだろうか
何かが僕等を繋ぎ
何かが僕等を引き千切る
何もかも炎々に
燃え続けてそして尽きて
其れでも人は懲りずに
華やかな嘘で染め上げて
そしてまた繰り返す
其れが当り前と云う様に
時既に遅しと気付かずに
本歌
中田裕二
「薄紅」