山茶花


薄紅の山茶花が冬の日の
何気ないビル風に散っている
此頃 涙脆くなった僕が
切先でひとつ空を切る
縁石を足先で小突いては
自分の幼さ思い上がりを
何度となく思い知らされる
ひとりごとみたいな 小さな僕で

こんな小春日和の穏やかな日は
心に優しさが浸みて来る
明日捨てる自分に 苦労はしても
それさえ時が糧に変えるよ
心配いらないと 笑った

あれこれと考えをめぐらせて
今日の日まで生きさせてもらったと
今更乍ら わがままな自分に
後悔しています

明日へと生きる為に何かしら
縋るものを探していたけれど
突然涙こぼれ 死にたいと
何度も 何度も くりかえす僕

がんばれの言葉を浴びせ掛けられ
もう無理とさえ 思ったよ
こんな小春日和の穏やかな日は
もう少しだけでも
此の世にいさせてください…


本歌
山口百恵
「秋桜」


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